202509プレスリリース(配信用)
魚肉煉り製品(かまぼこ、ちくわ等)の製造コストが今年度も急騰しています。特に主要原料であるすり身が値上がりしており、また最低賃金も10月1日より全国平均で時給1188円(昨年比106%)となり、鶏卵等の副原料、包装資材費(蒲鉾板含む)、物流費、電気代・ガス代等エネルギーコストの度重なる高騰が追い打ちをかけております。
このような厳しい環境の中、加盟各社は生産の効率化、合理化、原材料の見直し等出来る限りのコスト削減に取り組み、商品の安定供給とともに品質・価格の維持に努めてまいりましたが、自助努力だけではコスト増を吸収することが既に困難な状況になっております。
現状の苦境において何卒ご理解ご賢察賜り、各位におかれましては広く全国(小売業界や消費者等)にお伝え下さいますようお願い申し上げます。
1.主原料のすり身価格が昨年から継続して上昇
すり身価格の指標となる2025年Aシーズンの米国産スケソウすり身価格は2024年Bシーズンと比較し、10%以上の値上げになり、今年になって3期連続の上昇となっています。又、これから搬入されるのBシーズンについても米国における生産サイドの人件費を始めとしたコスト高騰の影響から更に値上げになる見込みです。この様な状況により、米国産すり身輸入単価が昨年から継続して上昇基調となっております。
2.人件費(最低賃金)の上昇
人件費は毎年上昇しており2025年10月1日の全国平均最低賃金は1,118円/時間(昨年対比106%)となり製造コストの圧迫につながっております。
3.鶏卵を含めた副原料・包装資材費も高騰
魚肉煉り製品は伊達巻など鶏卵を使用した製品が多く、鶏卵価格の上昇が製造コストを直撃しております。また、為替や原油価格の影響により、フィルム、トレイ等の包装資材費も上昇を続けております
4.物流費、エネルギーコストも高騰
物流費は運賃に加え、保管料等、あらゆる物流に関わるコストが高騰しております。
電気を始めとしたエネルギーコストについても原油価格や為替の影響もあり、上昇傾向となっております。
魚肉煉り製品業界を取り巻く環境は 以上の様な状況下ではありますが、業界としては単に価格を上げるだけでなく、継続して商品価値を高め、より良い商品・サービスを提供する活動についても取り組んで参る所存です。
就きましてはこのような業界の窮状についてご理解とご協力をお願い申し上げます。