かまぼこ製品図鑑

おいしく!手軽に!ヘルシーに!
かまぼこ製品図鑑!!

魚のおいしさと良質たんぱく質をそのまま凝縮し、食べやすく生まれ変わったのが、かまぼこ製品。新鮮な魚を原料とした種類豊富なかまぼこ 製品はそのままでも食べられる点が魅力です。普段食べているかまぼこ製品はどんな魚から作られているのか、それぞれの特徴などもこの図鑑でご紹介します。用途に合わせて、バラエティーに富んだ味わいをお楽しみください。

蒸し蒲鉾

昆布巻かまぼこ

昆布巻かまぼこ

●魚種:スケトウダラ グチ
●特徴:特に富山が有名。すり身を昆布で巻いた板なし蒸かまぼこ。昆布と魚のうまみが調和して風味が良い。昆布の代わりに色付けしたすり身で皮を作り、、巻き込んだ「赤巻」もある。パンのかわりに薄切りにしてイクラやチーズをのせたカナッペ風もおいしい。

簀巻かまぼこ

簀巻かまぼこ

●魚種:エソ グチ トラハゼ
●特徴:中国・四国地方の特産。麦わらで巻いた板なしの蒸かまぼこ。表面には波形が付き、甘みが少なく弾力が強い。地域により「つと巻」など呼ばれる。薄切りにしてオリーブ油、バジルのみじん切り、黒こしょうをかければワインにもぴったりの一品が楽しめる。

蒸板かまぼこ

蒸板かまぼこ

●魚種:グチ エソ スケトウダラ
●特徴:板に調味すり身を盛りつけたあと、蒸し上げたもの。蒸気での加熱は江戸時代からで現在ではかまぼこといえば、板付けかまぼこのことを思い浮かべる。日本全国で作られているが、特に小田原かまぼこは関東の代表格として有名。

蒸焼かまぼこ

蒸焼かまぼこ

●魚種:グチ ハモ スケトウダラ
●特徴:関西地方で最も広く親しまれているかまぼこ。蒸板かまぼこの表面にみりんなどを塗ってあぶり、濃い焼き色をつけたもの。魚のうまさと甘みのバランスが良い。板わさやわん種のほか、かき揚げや天ぷらなど油を使う料理とも相性がよい。

焼かまぼこ

笹かまぼこ

笹かまぼこ

●魚種:キチジ スケトウダラ
●特徴:宮城の特産。特に仙台といえば笹かまぼこといわれる。すり身をささの葉に成形した焼抜かまぼこ。表面はきれいなきつね色で、柔らかくて歯切れが良い。そのまま食べるのが一般的だが、チーズを挟んで焼いたり、揚げて天ぷら風にしてもおいしい。

なんば焼

なんば焼

●魚種:エソ
●特徴:和歌山地方の特産。板なしの四角い焼板かまぼこ。四角形のなべであぶり焼く。中央に丸く付いた焼き色がナンバンキビの実の色に似ているため、この名が付いたといわれる。そのまま食べるのがポピュラーだが、ワサビじょうゆで食べるのも乙である。

焼抜かまぼこ

焼抜かまぼこ

●魚種:グチ エソ ハモ
●特徴:京阪神地方の特産。蒸さずにあぶり焼くだけで加熱した焼付きのかまぼこ。関西地方では特に「焼通しかまぼこ」と呼ばれる。板面から加熱するので、板に焦げ目が付く。濃厚なうまみがある。

梅やき

梅やき

●魚種:グチ ハモ
●特徴:大阪名産。梅型に卵と砂糖の入ったすり身を流し込んで焼いた卵入り焼抜かまぼこ。梅の花の形をした軽い食感で甘みがある。関西では大阪ずしのすし皮やすし種に広く使われている。クリームチーズなどを添えるとおしゃれなオードブルになる。

伊達巻

伊達巻

●魚種:グチ ハモ スケトウダラ
●特徴:すり身に卵と砂糖を混ぜて四角い形に入れて焼いたあと、竹のすだれで「の」の字に巻く。焼いたままで巻き込まないのが厚やき。口取りや折り詰め用に関東では伊達巻、関西では厚やきが多く使われている。特に正月調理では人気がある。

白焼かまぼこ

白焼かまぼこ

●魚種:エソ 小ダイ
●特徴:山口地方の特産。焼き色の付いていない白い焼抜板かまぼこ。
加熱後、室温で冷却するため、表面にきれいなちりめんじわができてる。そのまま食べるのが最もポピュラーだが、ウニあえなどのあえ物やわん種にもよく合う。

ちくわ・風味かまぼこ

焼ちくわ

焼ちくわ

●魚種:グチ エソ スケトウダラ
●特徴:愛知の豊橋が有名。すり身を竹に巻き付けてあぶり焼く。そのまま食べるのが一般的。東北などで作られる火ぶくれ状に焼き色のあるものはぼたん焼ちくわと呼ばれ、煮ても固くならないので煮込み料理向き。焼ちくわはいため物、あえ物など用途は幅広い。
その他に「ゆでちくわ」の一種で「白ちくわ」などもあります。

カニ風味かまぼこ

カニ風味かまぼこ

●魚種:スケトウダラ
●特徴:カニ肉状に成形され、カニの風味が楽しめる製品。海外でも彩りの良さとヘルシーさで人気が高く輸出も多い。脚肉状、カニつめ風、フレーク状などがある。そのままビールのおつまみとして、サラダやあえ物、焼そばやラーメンの具に使ってもおいしい。
その他に「ホタテ風味かまぼこ」や「エビ風味かまぼこ」などもあります。

ゆでかまぼこ

筋

●魚種:サメ グチ ハモ
●特徴:魚のすり身を作るときに裏ごしで除かれた筋や軟骨から作られるゆでかまぼこ。軟骨のコリコリとした食感と筋(コラーゲン)のモチモチとした食感が同時に楽しめる。なべ物やおでん種のほか、野菜の煮物に入れるなど煮込み料理によく使われる。

なると巻

なると巻

●魚種:スケトウダラ グチ
●特徴:焼津で多く作られる製品。切り口が渦巻き状のゆでかまぼこ。鳴門海峡の渦のような模様になっていることからこの名が付いたといわれる。ラーメンをはじめとした中国料理の材料に使われるほか、茶わん蒸しや煮込みうどんの具としても人気がある。

つみれ

つみれ

●魚種:イワシ サンマ アジ
●特徴:すり身を摘み取りながら、湯に入れて、ゆでるので「つみ入れ」とも呼ばれる。火の通りをよくするために団子状にしたすり身を指でくぼませたゆでかまぼこ。濃厚な魚のうまみがあり、なべ物やおでんの煮込み料理向き。みそ汁などわん種にも使われる。

黒はんぺん

黒はんぺん

●魚種:サバ イワシ
●特徴:焼津が名産。半月状に形取りしたゆでかまぼこ。赤身魚が原料なので色は黒いが魚のうまみが濃厚である。静岡ではおでん種としてくし刺しにして甘みそだれとアオノリ、かつお節をかけて食べる。わん種にしたり、焼いたり、フライにしてもおいしい。

はんぺん

はんぺん

●魚種:ヨシキリザメ アオザメ
●特徴:東京や銚子が産地。すり身と山芋によって気泡をたくさん抱き込ませた純白のマシュマロのようなゆでかまぼこ。非常に柔らかく口当たりが良い。駿河の料理人半平(はんぺい)が創案したことから転じてこの名が付いたと言われる。おでん種のほかそのまま食べてもおいしい。

揚げかまぼこ

ごぼう天

ごぼう天

●魚種:スケトウダラ エソ ハモ
●特徴:下処理したゴボウをすり身で包み、油で揚げた揚げかまぼこ。ゴボウの代わりにニンジン、インゲンなどの野菜やイカ、エビ、ゆで卵などを包んだ製品もある。おでん種のほか、さっと焼いてワサビじょうゆやショウガじょうゆで食べてもおいしい。

じゃこ天

じゃこ天

●魚種:ホタルジャコ ヒメジ
●特徴:愛媛宇和島地方の特産。薄い揚げかまぼこで「皮てんぷら」とも呼ばれる。新鮮なジャコの皮や骨も一緒に入れて作るため色は黒く、カルシウムが豊富。さっと焼いて酒のさかなにするほか、刻んで炊き込みご飯の具に使われる。サンドイッチの具としても意外に合う。

白天

白天

●魚種:グチ ハモ スケトウダラ
●特徴:京阪神、特に大阪で作られる揚げ色をつけない白い揚げかまぼこ。揚げ色をつけないため、砂糖やみりんなどの糖分はほとんど加えていない。白く仕上げるために低温で揚げる。細かく切った昆布やキクラゲを混ぜて揚げた製品もある。いため物やあえ物の具にも重宝。

さつま揚げ

さつま揚げ

●魚種:スケトウダラ エソ グチ
●特徴:特産の鹿児島では「つけ揚げ」、関東では「さつま揚げ」、関西では「天ぷら」と呼ばれる揚かまぼこ。すり身を油で揚げるため風味は濃厚。なべ物やおでん種のほか、さっと焼いてショウガじょうゆやワサビじょうゆで食べたり、いため物や煮物に使われる。
その他に「つけ揚げ」、「チキアーギ」などがあります。