江戸時代よりかまぼこは珍重されていた

2017年9月21日
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友人との待ち合わせ時間に、余裕があったので、本屋に立ち寄ったところ、「幕末単身赴任 下級武士の食日記」なる本を発見。興味を惹かれ、購読したところ江戸時代のかまぼこのことが書いてあったので紹介します。

主人公は、江戸御三家のひとつである紀州の江戸藩邸勤務を命じられた下級武士。当時は、賄飯(まかないめし)がついているわけではなく、自炊することが多かったようです。叔父とともに衣紋道(えもんどう:装束を美しく着付けるための手法)を教えており、この下級武士の普段の食生活の中に、かまぼこが頻繁に登場してきます。

主人公は、三井家(のちの三井財閥一族)に衣紋道を教授しており、その時、饗応される食事の口取りやご飯のおかず、みそ汁の具材などに、かまぼこが使われていると記されています。お礼の土産の中にもかまぼこが登場しています。

さらに、日常の食事の中にも、崩しの半月が使われたり、ご祝儀の中に大阪崩しが、使われると書いてあります。ちなみに「崩し(くずし)」とはかまぼこのことです。下級武士の食日記から幕末には、かまぼこが大いに食べられていた事実が窺えます。

かまぼこをみそ汁の具材に利用するなど、現在では、あまり耳にしません。そこで、ネットで検索してみたところ、レシピの多いことに驚きました。評価コメントも、かまぼこから出汁が出て美味しくなる、かまぼこが入るので食べごたえがあるといった好意的な意見が寄せられていました。

みそ汁の具材に、かまぼこを入れて、江戸時代の食卓を試してみるのも一興です。

江戸時代のかまぼこ

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