2026年10月15日
会長宣言
「日本の食卓から、かまぼこをなくさない。」
―すり身原料の歴史的高騰・供給不足に業界の総力で立ち向かうー
一般社団法人 日本かまぼこ協会
代表理事会長 阿部 賀寿男
1.日本の食卓を支える「かまぼこ」が、いま大きな危機に直面しています。
かまぼこ、ちくわ、カニカマなどの練り製品は、日本の食文化として長い歴史が あり、全国の家庭で親しまれてきました。また、最近では魚肉たんぱく質の優位性が、「フィッシュプロテイン」としてアピールされ始めております。
その様な中で、製造を支える重要なすり身原料が、かつてない水準まで価格高騰するとともに、供給量も落ち込むという極めて厳しい状況にあります。
必要な原料を確保し、これまでと同じように安定して製品を供給できるのか。
日本の食卓に練り製品を安定して届けられるかという、業界全体に関わる大きな 問題となっています。
2.企業努力だけでは吸収できない局面を迎えています。
練り製品業界は、全国各地に地域に根差した多くの企業があり、それぞれが雇用を支え、地域の食文化を守りながら、長年にわたり日本の食卓を支えてきました。
しかし、原料価格の歴史的な高騰に加えて原料の供給量が減少する状況が続けば、企業努力だけで吸収することには限界があります。
すでに業界では、事業継続に関わる厳しい事例も生じています。今回の原料問題は一時的な問題として捉えることが出来なくなってきています。
このまま原料の高騰と供給不安が続けば、地域の練り製品企業の存続、ひいては日本の食文化そのものにも影響を及ぼしかねません。
3.取引先の皆様へ
ー持続可能な取引へのご理解とご協力をお願い致しますー
今回の原料高騰は製造企業だけが努力して解決できる問題ではありません。
原料価格や調達環境が大きく変化する中で練り製品をこれからも安定して供給していくためには、原料費をはじめとする製造コストの変化について、流通などの取引に関わる皆様にご理解頂くことが不可欠です。
私たちは、将来にわたって必要な商品を安定して供給し続けるために、製造企業と取引先様の双方が持続できる環境を築いていくことが必要だと考えています。
関係する皆様には、今回の原料問題の深刻さをご理解頂き、持続可能な取引の 実現に向けたご協力をお願い申し上げます。
4.行政・関係機関の皆様へ
―業界の将来を見据えた環境整備をお願い致しますー
今回の問題を乗り越えるためには、業界自身の努力だけではなく、原料の安定 確保や新たな調達先の開拓など、将来を見据えた環境整備も必要となります。
日本かまぼこ協会は、原料の需給状況を的確に把握・共有するとともに、すけそうだら以外を含む新たなすり身原料の可能性を検討し、新たな原料・調達先の開拓に向けて業界内外との連携を進めて参ります。
その上で練り製品を将来にわたって安定的に供給していくためには必要な政策的な環境整備について、行政・関係機関の皆様に理解と支援を求めて参ります。
5.業界自身も「守る」だけではなく「打開策」を進めます。
今回の危機を前に、私たちは従来の原料調達のあり方だけに頼り続けることは、出来ません。
日本かまぼこ協会は、会員企業や関係者の皆様とともに、
・原料の需給状況についての情報共有
・すけそうだら以外を含む新たなすり身原料の可能性の検討
・新たな原料・調達先の開拓に向けた業界内外との連携
・練り製品を将来にわたって安定的に供給するための政策支援の要請
など、業界として取り組むべき課題に正面から向き合ってまいります。
6.今こそ、業界の力を結集するときです。
今回の危機を一企業だけの努力で乗り越えることは容易ではありません。
原材料を確保する企業様を始めとして、流通を担う企業様など関係者がそれぞれの立場を超えて知恵を出し合い、情報を共有し、将来に向けた新しい道を切り開くことが必要となります。
日本かまぼこ協会は、会員企業とともにこの難局に立ち向かい、「日本の食卓から、かまぼこをなくさない」という強い決意をもって、必要な取り組みを進めてまいります。
7.かまぼこを、次の世代へ
かまぼこは、日本が誇る水産加工食品の一つです。
地域の企業が長年にわたって培ってきた技術と食文化を決して途切れさせては なりません。
消費者の皆様には、今回の問題が単なる商品の価格の問題ではなく、将来に わたる安定供給の問題であることをご理解願います。
取引先の皆様には、練り製品を作り続ける企業が存続できる、持続可能な取引 環境づくりへのご理解とご協力をお願い申し上げます。
行政・関係機関の皆様には、練り製品を支える原料の安定確保と将来に向けた 新たな選択肢を開拓するための環境整備をお願い申し上げます。
そして、私たち業界自身も、これまでのやり方にとどまることなく、新たな原料、新たな調達先、新たな可能性を切り開いていきます。
「日本の食卓から、かまぼこをなくさない」
この強い決意の下、日本かまぼこ協会は業界の総力を結集し、この危機を乗り越え、かまぼこを次の世代へつないでまいります。
消費者の皆様を始め、関係者の皆様のご理解とご協力を何卒宜しくお願い申し上げます。
以 上

















